看護用語集

ケトーシス

けとーしす

ケトーシス(ketosis)とは、血中および尿中のケトン体が増加している状態を指す。ケトン体とはアセト酢酸と3(β)-ヒドロキシ酪酸、アセトンの総称で、脂肪組織内の中性脂肪から切り出された遊離脂肪酸が肝臓に取り込まれて生成される。


通常人体ではグルコースからエネルギー供給がなされる。しかし、糖尿病や飢餓状態のようにグルコースからのエネルギー供給が十分でない場合には、脂肪からのエネルギー産生を増やす必要が生じる。結果として、脂肪酸のβ酸化は亢進し、一方でインスリン作用の低下により処理しきれないアセチルCoAが増加するため、ケトン体の産生が増加することになる。ケトン体の産生が増加するとケトーシスに陥る。さらに、血液や尿のpPHが酸性に傾くとアシドーシスの状態となる(ケトアシドーシス)。


参考文献
・繪本正憲,他編:7.内分泌・代謝疾患を学ぶための基礎知識.疾患と看護(8)腎/泌尿器/内分泌・代謝 第1版.メディカ出版,2020,p.318.


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:笹鹿美帆子(有明医療大学看護学部看護学科 教授)

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