肺うっ血とは、心機能の低下により心拍出量が低下し、肺の血液量が増加した状態をいう。呼吸困難、息切れ、喘鳴、頻呼吸、起座呼吸などの症状が認められる。
肺うっ血は、原因となる心疾患の病態によって、急性と慢性に大別される。急性うっ血の原因としては、急性心筋梗塞、大動脈弁閉鎖不全、乳頭筋不全などが挙げられ、慢性うっ血の原因としては、先天性疾患(心房中隔欠損症、心室中隔欠損症、動脈管開存症)、僧帽弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症などが挙げられる。
監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:乙黒千鶴(有明医療大学看護学部看護学科 講師)