陥没呼吸
かんぼつこきゅう
陥没呼吸とは、吸気時に胸骨部や鎖骨上窩、肋間などに陥没が生じる呼吸で、努力呼吸の一種。呼吸困難や喘鳴、チアノーゼ、SpO2の低下、呼吸音の異常など、呼吸器に関連した症状を併発することが多い。
陥没呼吸は、呼吸器系疾患では呼吸窮迫症候群、慢性閉塞性肺疾患、気管支喘息などでみられる。また、上気道に閉塞があると、吸気時に胸腔内の陰圧が強くなるため陥没呼吸が起こることがあり、その原因を取り除くことが必要である。
一方、新生児や乳幼児は、胸壁の強度が成人と比較して十分でないために、胸腔内に強い陰圧が生じると胸壁が内側に引っ張られ、陥没呼吸が生じる。陥没呼吸を含む新生児の異常呼吸を点数化し、評価するスケールとして、シルバーマンスコア(リトラクションスコア)があるが、点数が高いほど重症度も高く、2点以上は呼吸窮迫、5点以上は死に至る危険性があると判断される。
■参考文献
●和田攻,他編:看護大事典 第2版,医学書院,2010.
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