看護用語集

不安障害

ふあんしょうがい

不安障害とは、不安のために身体症状が出現したり、外出できなくなったりと社会生活を送る上でさまざまな支障が生じる状態のこと。「精神障害の診断と統計マニュアル 第5版(DSM-5)」において、不安障害は不安症群へと名称が変更された。

不安症群に含まれるのは、パニック症、広場恐怖症、限局性恐怖症、社交不安症、全般性不安症などで、薬物療法としては主に、抗うつ薬である選択的セロトニン再取り込み阻害薬(selective serotonin reuptake inhibitor:SSRI)やベンゾジアゼピン系抗不安薬が用いられる。

不安症群に対してケアを行う際は、患者の不安を受け止めることを前提とし、患者の表情や言動、身体症状から不安の程度を判断することが重要である。また、薬物療法や認知行動療法などの治療をスムーズに進められるよう、看護師には他職種と連携しながらチームとして支援することが求められる。

■参考文献
●ニール・バートン:みる よむ わかる 精神医学入門.朝田隆,監訳.医学書院,2015,p.129.
●坂田三允:ナーシングレクチャー 精神疾患高齢者の精神障害の理解と看護.Ⅲ不安障害の理解と看護.中央法規,2016,p.165-76.


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:大田彩乃(有明医療大学看護学部看護学科 助教)

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