看護用語集

体位ドレナージ

たいいどれなーじ

体位ドレナージとは、分泌物が貯留した肺区域を上にした体位をとることで、重力を利用して分泌物を移動・排出させる方法である。
粘液が貯留している部位が上になると酸素化が改善する。

粘液のドレナージ効果だけでなく、粘液貯留部位に換気が入りやすくなることで、換気分布の変化をきたし、呼吸運動の改善によって機能的残気量が正常化して、血流が重力によって換気のよい下側に移動することで、換気血流比の不均衡の改善が促される。

また、スクシージングなど他の排痰ケアと組み合わせて行うと、より効果的である。

肺区域ごとに以下のように決められた体位がある。

仰臥位…肺尖部、前上葉区、前肺底区
腹臥位…上下葉区、後肺底区
側臥位…外側肺底部、患側上の肺野
45度前傾側臥位…後上葉区
45度後傾側臥位…中葉、舌区

以下の患者の場合、体位ドレナージを絶対に行ってはいけない。
・頭頸部外傷による脊椎固定の不安定状態
・活動性出血を伴った循環動態不安定の患者
同音異義語・略語
postural drainage
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