看護用語集

アナムネ

あなむね

アナムネとは、入院時に医療従事者が行う患者からの情報収集を指す慣用語。語源はドイツ語のアナムネーゼ(Anamnese)で、患者の既往歴や病歴を意味する。

看護師が行うアナムネでは、患者から基本情報(緊急連絡先、身長、体重など)、主訴・現病歴(症状の詳細や対処行動、受診状況、服薬状況など)、既往歴(今までにかかった疾患や治療経過、入院、手術歴、アレルギーの有無など)、家族歴(家族構成、家族の年齢・役割、健康状態など)、生活歴(生活パターン、日常生活行動の詳細、嗜好、趣味など)を聴取する。

アナムネを聴取する際には、ヘンダーソンやゴードンといった看護理論の枠組みを活用すると系統的な情報収集ができ、その後の看護計画立案につなげやすくなる。また、アナムネは、入院して最初に看護師と接する重要な機会でもあるため、コミュニケーション方法や接遇に留意し、人間関係構築に資するように実施することが求められる。

■参考文献
●和田攻,他編:看護大事典 第2版,医学書院,2010,p.168.


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:中村充浩(有明医療大学看護学部看護学科 講師)

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