看護用語集

座薬

ざやく

座薬とは、肛門または腟に挿入する固形の外用薬のこと。体温や臓器内の分泌液により溶解し、有効成分が体内に浸透する仕組みになっている。

肛門座薬は紡錘形のものが多く、全身に作用する解熱・鎮痛薬や便秘治療薬、局所に作用する痔治療薬がある。直腸から吸収され肝臓を通過しないため、薬物の分解が少なく、経口薬より吸収が早い。嚥下障害がある患者嚥下機能が未熟な乳幼児、痙攣時や嘔吐時など経口投与が難しい場合に使用が可能で、食事と関係なく使えるのも特徴である。

一方、腟座薬は、トリコモナス腟炎やカンジタ腟炎などで使用される。生理中に使用すると経血とともに薬剤が流れ出て、十分な効果が得られない可能性があるため、生理中の使用は避ける。

■参考文献
●永井良三,監:看護学大辞典 第6版.メヂカルフレンド社,2013,p.837.


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:杉田和代(有明医療大学看護学部看護学科 講師)

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