看護用語集

カリメート注腸

かりめーとちゅうちょう

カリメート注腸とは、カリメート(ポリスチレンスルホン酸カルシウム)という高カリウム血症治療薬を肛門から腸内に注入すること。

カリメートには、散剤、ドライシロップ、経口液の3種類の形状があり、急性腎不全や慢性腎不全などで高カリウム血症になった場合に、血清カリウム値を低下させるために内服したり、腸内に注入したりして治療する。

摂取したカリウムの吸収の大部分は小腸で起こるため、カリメートを腸内に注入することで、カリウムの吸収を妨げることができる。また、カリメートは腸内で吸収されることなく、結腸付近でカリメート中のカルシウムイオンと腸内のカリウムイオンが変換され、それが糞便中に排泄される。この作用によって、腸内のカリウムが便とともに体外に出されるため、血中のカリウム値が低下する。

カリメート注腸では、重大な副作用として、腸管穿孔や腸閉塞が起こる可能性があり、十分な観察と注意が必要である。

■参考文献
●医薬品インタビューフォーム.2020年9月改定(第20版).(2023年9月20日閲覧).
https://file.wuxuwang.com/jpyaopin/270072_2190016R2021_1_014_1F.pdf


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:北島泰子(有明医療大学看護学部看護学科 教授)

同音異義語・略語
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