看護用語集

三叉神経

さんさしんけい

三叉神経とは、第Ⅴ脳神経にあたり、顔面の感覚と咀嚼筋の運動を司る混合神経である。三叉神経は橋から走行し、三叉神経節を経て眼神経(Ⅴ1)、上顎神経(Ⅴ2)、下顎神経(Ⅴ3)に分かれる。

この3つの神経は、それぞれ支配領域が異なる。
・眼神経(Ⅴ1):額、眼球、鼻の側面などの感覚
・上顎神経(Ⅴ2):頬、上口唇、上顎の感覚
・下顎神経(Ⅴ3):下口唇、下顎、舌前2/3の感覚、咀嚼筋の運動


三叉神経が障害されると、支配領域に応じた顔面のしびれや疼痛、感覚異常、咀嚼筋の運動障害などが現れる。例えば、下顎神経が障害されると、咀嚼筋の機能に影響し、咀嚼困難が生じて咀嚼や嚥下に支障をきたすことがある。

看護師は、三叉神経の走行や支配領域を理解し、症状がどの神経に由来するかを把握する必要がある。そのうえで、顔面の感覚異常の確認や嚥下や咀嚼の機能を評価し、必要に応じて食事形態の調整や介助など、適切な支援を行う。

●用語を使用した例文
看護師三叉神経の支配領域に基づき、顔面の感覚や異常の有無を観察する。

●用語に関連する国試過去問
三叉神経の機能はどれか。
1. 視 覚
2. 眼球の運動
3. 顔面の知覚
4. 表情筋の運動
第109回看護師国家試験(2019年)
解答

3



監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:p

同音異義語・略語
三叉神経の同音異義語・略語は未登録です
「三叉神経」に関する看護記事
該当する記事がありません
新着の看護記事
  • 人気の看護記事