看護用語集

アレンテスト

あれんてすと

アレンテストとは、閉塞の有無を確認するための検査のこと。

手首から先は、橈骨と尺骨により血が供給されており、どちらか一方のに閉塞が生じても血流は維持される。ただし、いずれかのが閉塞した状態でライン(Aライン)を挿入すると、血流が途絶えて指尖部が壊死するおそれがあるため、アレンテストで確認を行う。

アレンテストの大まかな手順は次のとおり。
①被験者の片側の手を持ち上げ、橈骨と尺骨を同時に圧迫する
橈骨と尺骨を圧迫した状態で、被験者に手掌の開閉を何度か繰り返してもらい、手掌が蒼白になることを確認する
橈骨・尺骨のどちらか一方の圧迫を解除し、もう片方はそのまま圧迫を続ける
④手掌の色調を観察する。圧迫を解除したの循環に異常がなければ、手掌に血液が流入するため赤くなる
⑤①~③を再度実施し、④でもう一方のの圧迫を解除し、手掌の色調を確認する

いずれのも5秒以内に赤みが戻れば「アレンテスト陽性」とし、正常と判断される。赤みが戻るまで10秒以上かかる、もしくは赤みが戻らない場合は「アレンテスト陰性」となり、に循環不全が起こっていることが考えられるため、穿刺部位の変更が検討される。

■参考文献
●日野原重明,他:看護のための最新医学講座26 麻酔科学.中山書店,2002,p.129.
●最新医学大辞典編集委員会,編:最新医学大辞典 第3版.医歯薬出版,p.59.


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:田仲珠恵(有明医療大学看護学部看護学科 教授)

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