モロー反射とは、新生児にみられる原始反射の一つで、急な身体の傾き、大きな音、明るい光など、外から刺激が与えられたときに両上肢を伸展させ、その後何かにしがみつこうとする反射のこと。「抱きつき反射」ともいわれる。通常、生後3〜4カ月ころに消失するが、1歳近くになってもみられる場合は脳性麻痺の可能性も考えられる。
また、モロー反射が弱い、あるいは全くみられないという場合には、黄疸の一種である核黄疸の可能性を考慮する必要がある。
監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:岸本智砂子(有明医療大学看護学部看護学科 助教)