看護用語集

白癬

はくせん

白癬とは、皮膚糸状菌(白癬菌)による感染症のこと。皮膚の角質や爪、毛髪に生じ、病変部位により、頭部白癬、体部白癬、股部白癬、足白癬、手白癬、爪白癬などに分けられる。一般に、足白癬は「水虫」、股部白癬は「いんきんたむし」と呼ばれ、掻痒感、疼痛、紅斑、水疱・膿疱、鱗屑、過角化など多彩な症状がみられる。

白癬菌の侵食スピードは、皮膚の新陳代謝のスピードよりも早く、自然治癒は望めないことから、水酸化カリウム(KOH)を用いたKOH直接鏡検法や真菌培養法で白癬菌が検出された場合は、抗真菌薬による外用療法や内服療法が行われる。

白癬のなかで最も割合が多いのは足白癬で、白血球の影響が及ばない角質内に侵入した白癬菌によって生じる。足白癬では、足を清潔に保ち、長時間湿度が高い状態にならないように環境を整えることが重要である。通気性のよい靴を選択する、1日のうちに何度か靴下を交換する、靴下は足趾の皮膚が直接接することのないような5本指靴下を選択するなども予防に役立つ。

■参考文献
●和田攻,他編:看護大事典 第2版,医学書院.2010.p.2361.


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:中村充浩(有明医療大学看護学部看護学科 講師)

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