看護用語集

トレンデレンブルグ徴候

とれんでれんぶるぐちょうこう

トレンデレンブルグ徴候(Trendelenburg's sign)とは、患側肢で起立すると、健肢側の骨盤や臀部が下降し体幹が健側に傾く現象のことである。この徴候が見られた場合は、陽性、見られない場合は陰性と表記する。名称はドイツの外科医フリードリヒ・アドルフ・トレンデンブルクに由来する。この徴候が見られる原因には、股関節外転筋力の関与だけでなく股関節内転筋も関与していると考えられ1)、単に股関節の外転筋力の低下であるとは判断できないとされている。トレンデレンブルグ徴候は、先天性股関節脱臼などでみられる。

引用・参考文献
1)寺田勝彦,他:人工股関節置換術後の股関節外転筋・内転筋機能とトレンデレンブルグ徴候との関係について.理学療法学 1998;25(6):362-67.
・日本整形外科学会,他監:大腿骨頚部/転子部骨折診療ガイドライン 改訂第3版.南江堂.2021.
・森武志,他:人工骨頭置換術患者におけるトレンデレンブルグ徴候に対する一考察―術側の身体認識に着目して.日本人間工学会.1998.
・糸満盛憲:図説股関節の臨床.メジカルビュ−社.2004.


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:弓気田美香(有明医療大学看護学部看護学科 講師)

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