糖新生
とうしんせい
糖新生とは、糖質以外の物質によりグルコースを合成・供給を行う働きのことである。糖新生に使用される糖質以外の物質とは、脂肪分解で生じたグリセロールやタンパク質分解で生じたアミノ酸、解糖系で生じたピルビン酸である。
糖新生の働きは、エネルギー産生の主要物質であるグルコースの腸管からの吸収が低下した際(空腹や絶食時)であっても、グルコースを栄養源とする脳などの臓器への栄養供給を維持するために重要である。グルコースの供給が不足した場合には、グリコーゲンの分解とともに糖新生が行われ、解糖系を抑制することで血中のグルコース濃度(血糖値)の維持を行っている。
糖新生は、解糖系のおおむね逆の経路で行われるが、ピルビン酸やアミノ酸から糖新生が行われる場合は、クエン酸回路(TCA回路)内のオキサロ酢酸を利用することでグルコース合成がなされる。糖新生は、主に肝臓で行われるが腎臓でも生じる。糖新生は、グルカゴンにより亢進され、インスリンにより抑制されている。
参考文献
・黒澤美枝子,長谷川薫:コメディカルのための専門基礎分野テキスト生理学 第3版.中外医学社.2012.
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