陰圧室
いんあつしつ
陰圧室とは、室内の空気や空気感染する可能性のある病原体が外部に流出するのを防ぐために、気圧を低く設定した病室のことをいう。主に結核や重症急性呼吸器症候群(SARS)、水痘、麻疹などの病室として使用される。
感染症の感染経路は、直接接触や病原体が付着した物品・環境表面に接触して感染する接触感染、病原体を含む飛沫(大きさ5μm以上)を吸い込み粘膜に付着して感染する飛沫感染、吸い込んだ空気中の微細な粒子(大きさ5μm以下)が肺胞に到達し感染する空気感染に分けられる。
感染対策としては、標準予防策に加えて感染経路別予防策がとられ、陰圧室は空気感染予防策の1つである。病原体が浮遊している空気を外に出さないため、空気が気圧の高いほうから低いほうに流れ込む原理を利用し、廊下やほかの病室より気圧が低く設定されており、室外との圧力差2.5Pa(0.01インチ水位計)を継続して維持することとされている1)。
■参考文献
1)満田年宏,監訳:医療施設における環境感染管理のCDCガイドライン.国際医学出版,2004,p.19.(2022年11月27日閲覧)
https://med.saraya.com/gakujutsu/guideline/pdf/kankyocdc.pdf
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