ECT
いーしーてぃー
ECT(electroconvulsive therapy)とは、電気けいれん療法の略語で、頭部に通電し全身痙攣を起こすことによって、精神症状の改善を図る治療法である。「電気的刺激によって脳に全般性の発作活動を誘発し、これによる神経生物学的効果を通して、臨床症状の改善を得ようとする治療法」1)と定義され、かつては「電気ショック療法」とも呼ばれた。
ECTは、重度のうつ病や統合失調症の治療に適応されてきたが、痙攣発作時の骨折事故や恐怖感が課題となり、一時的に行われていない時代があった。その後、麻酔薬、筋弛緩薬、酸素投与により安全性が向上した修正型ECT(modified ECT)が欧米で用いられるようになり、その安全性と有効性から、日本でも修正型ECTが実施されるようになった。
■引用文献
1)本橋伸高:電気けいれん療法(ECT)推奨事項 改訂版.精神神経学雑誌 2013;115(6): 586-600.
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