看護用語集

CPM

しーぴーえむ

CPMとは、continuous passive motionの略で、持続的関節他動訓練器のこと。主に術後の関節(特に膝関節や股関節)のリハビリテーションに使用される。電動で動くフットボードのような器具に下肢を固定し、電源を入れると機械が自動的に膝や股関節の曲げ伸ばし運動を行う。リハビリテーションの進み具合に合わせて曲げる角度、速度、実施時間の調節が可能で、荷重をかけずに膝の屈伸運動ができる。適応は、人工膝関節置換術、膝靭帯再建術、人工股関節置換術、大腿骨骨折の術後などである。

CPMを使用する利点は、ベッド上でリハビリテーションを行えるため、術後早期から回復に向けた訓練を開始できることである。また、器具がリハビリテーションを行うため、人手不足でもリハビリテーションを実施できる。一方で、疼痛が出現した際などには患者自身で器具の停止ボタンを押す必要があり、使い方について事前に患者に説明し理解を促すなど、安全に対する十分な配慮が求められる。


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:前田樹海(有明医療大学看護学部看護学科 教授)

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