看護用語集

心静止

しんせいし

心静止(asystole)とは、心臓の電気的な活動が停止している状態を指す。心臓は洞房結節からの刺激が刺激伝導系に乗って心筋全体に伝わり収縮が起きるが、その電気的な活動が停止しているため心電図波形は平坦となり、心筋は収縮することができなくなる。そのため、血液を全身に拍出することはできなくなる。

心静止と似た用語で、心停止というものがある。どちらも共通する部分としては「心臓が全身に血液を送れない状態」である。心停止に含まれるものは「心静止(asystole)、無性電気活動(pulseless electrical activity;PEA)」と「心室細動(VF)、無性(拍が触知できない)心室頻拍(pulseless VT)」の4つがある。前者2つは有効な電気的活動が認めないために心臓は収縮できず心臓が血液を全身に拍出することができない状態であり、除細動の効果は認めない。後者2つは電気的活動は認めているが心臓の収縮が不適切なために心臓が血液を全身に拍出することができない状態のため除細動の効果が期待できる。


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)

執筆:P(看護師 ライター 診療看護師(NP))

同音異義語・略語
Asystoleエイシストール
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