看護用語集

MCV

えむしーぶい

MCVとは、mean corpuscular volumeの略で、平均赤血球容積のことをいう。その名の通り、赤血球1個あたりの平均的な大きさを表す。基準値は85~102/fL1)。

赤血球の状態を表す指標としてはMCVのほかに、平均赤血球ヘモグロビン量(mean corpuscular hemoglobin:MCH)と平均赤血球ヘモグロビン濃度(mean corpuscular hemoglobin concentration:MCHC)がある。いずれも貧血を評価する際に用いられ、MCV、MCH、MCHCの3つが基準値より低い場合は鉄欠乏性貧血が、反対に高い場合は巨赤芽球性貧血が疑われる。また、3つの指標とも基準値の範囲内であれば、再生不良性貧血や溶血性貧血などの可能性が考えられる。

■引用・参考文献
1)LSIメディエンス:平均赤血球容積(MCV).(2023年9月25日閲覧)
https://data.medience.co.jp/guide/guide-10010006.html
●日本臨床検査標準協議会 基準範囲共用化委員会,編:日本における主要な臨床検査項目の共用基準範囲—解説と利用の手引き—2022年10月1日改訂版.2022.p.4. (2023年10月4日閲覧).
https://www.jccls.org/wp-content/uploads/2022/10/kijyunhani20221031.pdf
●Wintrobe, M, M:Hemoglobin standards in normal man. Proceedings of the Society for Experimental Biology and Medicine 1929;26(9):848-51.


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:前田樹海(有明医療大学看護学部看護学科 教授)

同音異義語・略語
MCVの同音異義語・略語は未登録です
「MCV」に関する看護記事
該当する記事がありません
新着の看護記事
  • 人気の看護記事