看護用語集

呼吸商

こきゅうしょう

呼吸商とは、生体内で栄養素が代謝される際に、一定時間において産生された二酸化炭素量と消費された酸素量の比のこと。「呼吸商=単位時間当たりの二酸化炭素排出量/単位時間当たりの酸素消費量」で求められ、通常0.7~1.0の範囲内で推移し、数値が小さいほど脂肪燃焼の割合が高いことを意味する。


呼吸商は、慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)の患者栄養管理を行う際の指標としても役立つ。COPDでは、二酸化炭素を排出する機能が低下していることから、二酸化炭素の産生量を低く抑え、肺の負担を軽減するような食事の工夫が必要となる。具体的には、呼吸商が小さく、高エネルギーを得られる脂質を積極的に取り入れることが望ましいとされる。


参考文献
●ナーシング・グラフィカ 第30巻 高齢者看護の実践.メディカ出版. p.148


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:岸本智砂子(有明医療大学看護学部看護学科 助教)

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